『ピアノと平均律の謎』

01/01/1970

いつだったか…いつのものようにお昼休みに本屋さんで立ち読みをした際に『ピアノと平均律の謎』という本を見つけた。ふと惹かれてぱらぱらと捲ると、そこにはピアノという特殊な楽器と、それを調律することの奥深さがひろがっていた。
本当にさわりしか読めなかったけれどその、ただの調律の専門的な説明書ではなく音と接することに対する愛情と、なにか物語がちりばめられているようなその語り口にどきどきした。
欲しいな、ちゃんと読んでみたい。
そう思っていた時にちょうどある方の日記にめぐり逢った。
新しいピアノのことに関する記事。そのピアノに対する温かくてまろやかな視線。
美しい弦の写真と、猫が得意げになって鍵盤を押さえている写真に惹かれ、声をかけた。
そのひとは奏でるようにこの調律に関すること、ピアノの音の不思議について、語ってくれた。
そうして、もっと知りたくなった。

今日のお昼休みにこの本を買ってからまだ開いていない。こうして仕事をしている私の視線のぎりぎりのところに小鳥みたいにすっと静かに立っている。
どんな、新しい感覚が待っているんだろう。
多分新しい空気がそこに待っている。
そんな予感がひしひしとその閉じた本からは漂ってきていて、胸がはやる。
…あまり私には理解できない専門的な内容もあるかもしれないけれど。それはそれでいい。想像したりして補うから。

音の不思議。
踊っていると私に染み込んでくれる、あの音にはどんな謎が隠されているのかな。

ピアノと平均律の謎―調律師が見た音の世界