安心していいのに

08/20/2009


ちゅんがわたしから離れない。
帰ってきた次の日の朝から、目覚めるとわたしの部屋にぱたぱたと飛んできて眠っているわたしのからだの上をあちこち跳ねてまわる。
いつもならなかなか起きないと見るとあきらめてまた居間に飛んでいってしまうのに、ずいぶん辛抱強くじっと待っている。
ときどきおなかがすくのか部屋を出てはまた戻ってきて、枕元にぱたりと降り立つ。
つぶさないところにちゅんの乗った腕をのばして遠ざけて、二度寝させて、とお願いする。

わたしがどこに行こうとも見逃さない決心をしたようだ。
ちょっと動くと間髪おかず追い掛けてくる。
ねぇ、もうあんなに長く留守にしたりすることはしばらくないし、それにちゅんをおいてどこかにいっちゃうこともないんだよ、17回眠ったら帰ってくるからねって約束してその通り帰って来たでしょう?と話す。
けれどちゅんはちっとも聞いていない。
今は聞ける気持ちじゃないようだ。
目がちっとも理性的でない。

いつもわたしを見逃さないように緊張しているんだったら可哀相だと思うから、なるべく動く前に声をかけることにしている。
トイレだからねとか、着替えるからね、とか。
今日は何時に帰ってくるから先に眠っているんだよ、とか。

そういえばわたしの頬紅のパフをどこかへくわえて飛んでいってしまって、そのままだ。
あれがないと困るんだけどなあ…。

わたしだけにしか出さない鳴き声がある。
赤ちゃんみたいにぴよぴよと甘えて羽根をまわす。
ちゅんはわたしのことをなんと思っているんだろう。


淡路島でよくちゅんに話し掛けていたんだけど聞こえた?と聞いてみたけど、ひとの指をかじることばっかりに集中して全然聞いていなかった。
空が広くて草の匂いがいっぱいで、たくさんのつばめの子供たちが飛ぶ練習をしていた、あの場所全部のなかにちゅんを飛ばせてみたんだけどな。
やっぱりちゅんは今みたいに何かをつつくことに忙しくてまったく伝わっていなかったんだろうか。