10/31/2011

右手に川がある
空には鳥がいない
その川のことをわたしは知っている
それはあの電線を赤い空の中に見たからだ
森に沈んでいる川は地下に吸い込まれる川とどういう違いがあるんだろう?
いつか木だったことがあるに違いない、だってそこにあればわかるのだから

地上にはたくさんの輪郭があってそれに対して空はひとつだ
でもどんなものもかならず毎日空に飲み込まれてしまう
わたしもそう

まだ少しだけ影がそれとわかる
鉄塔と雲がつながって煙突になる
煙の中には色とりどりの電飾がついて雲がどこにも行かないように留めている
そのいたずらを眺めるのがわたしだけなんて惜しいと思う

誰もまわりにはいなかった