* たぶんこの繰り返しは無限

03/07/2009


今日は『アニルの亡霊』を読み終えた。
オンダーチェの文章はひとつひとつが感覚にせまってきて好きなので、じっくりとまるで自分の記憶にするように味わった。
イメージが紗のように折り重なって不思議な空間をつくってくれた。

夢のように、こうして体験したことが実際の風景のように記憶されたらいいのに。
けれど私の想像力はなかなかそこまで追いつかない。

こころを絞られるみたいに、逢いたくなるひとがいる。
起きるとコーヒーのにおいがして、一緒にタバコを吸って、バターてんこもりのパンを食べて、一緒にお化粧をして、雪のなかに踏み出す。
行く先は一緒のこともあれば違う国のこともある。
帰りにカフェをはしごする日もあればちゃんとたどり着いたかな、と心配することもある。
ジャージャー雪道で足が筋肉痛になって、地下室でピアノを弾いて、ガーガーハイツングに半ギレ爆笑して、洗濯物のにおいにビックリして、夜はいいにおいのろうそくを焚いてとめどなくおしゃべり。

いつまでも私はあそこにいる。

記憶って不思議だとおもう。
時間も場所ももうそこにはいないのに、同時にここにあるんだもの。