* 『ル・ソ』 本番終了しました

10/21/2009

なにが要因かはわからないけれど、舞台に立つたびにその感覚は全然違うのだなということを実感した本番でもあった。
上半身と下半身の重みのバランス、床と足の裏の接地面の感触や圧力、膝の力の入り具合、聴こえる音楽のスピード、お客さんの顔、呼吸する空気の温度、振りのことを考えることもあれば今日誰が来てくれてるんだっけ?と考えたり、リハーサルで次はうまくいったんだったとか次の次の曲、どっちから捌けるんだっけ?いや、今は今の踊りに集中しよう…と、集中することばかりに集中しちゃって踊りながら冷や汗をかきそうになったり。
昨日はリハーサルではなんのひっかかりもなく空気がまあるく涼しくからだを通り抜けるように踊ることができた。今までのリハーサルで一番気持ちよく、普段は聞こえない音まで聞き、いつもより少し長く空中にいた。
失敗はもちろんだけれど、実は成功の方がひきずるとたちが悪い。そのことをいやというほど味わってきたからそうはなるまい、と思っていたのに、思えば思うほど、現実から遠ざかりつつ体の芯だけ緊張を増してしまった。
いつもかく汗の7割くらいの力加減で足元がふわふわだった。
頭のどこかで対策を次々と練っていた。
肋骨が動いていないんじゃないか?肩甲骨は?音を聴いてみよう。動く球を広げてみよう。モニターで舞台上を見て練習の時のイメージを蘇らせよう…。
本当は忘れるのが一番だった。
わかっているけれどそうはいかない。
集中のための集中と開放を繰り返して試行錯誤していた。
最高の状態を取り戻すことはついにできなかったけれど、必ずしも本番をいつも最高の感覚でできるわけではない。その時にいかにして踊るか、だなとも思った。

何はともあれ、無事に終わりました。
今回もほんとうにありがとうございました。


▼消える媒介者、ふたたび(blog:坂のある非風景)