事務処理能力、むかしにのっとられる

08/04/2010


少しでも息をつくとたちまち日が過ぎていってしまう。
大事なことをその雑な時間のなかでしたくない、ととっておくと、記憶まるごと全部滝つぼまで流されてしまって木っ端微塵だからほんとうにすぐ対処しなければならないよ、と自分に言い聞かせる(…のだけどなかなか)。
無駄に時間をつかいすぎているのも分かってる。
すぐ、眠っちゃうし。
ぼおっとしたり本を読んだりする時間は大切なんだけれど。

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踊っているあいだにいろんなことを思い出す。
なにがそれを呼び覚ましたのかはわからない。
踊りにはストーリーがあってそのシーンで展開すべきイメージは固まっているはずなのに、ときどきぱっと鮮やかによみがえる。
からだがそれを呼び起こすこともあるし、振りを練っているときにすっと繋がることも。

今日思い出したのは必ずさかさまに越えるフェンスがあった小高い芝生のこと。
近くにはムラサキシキブと呼んでいた紫のぷちぷちした実のなる植え込みがあって、左手の方向に向かって伸びたフェンスは団地の白い壁とくっついていない。
ばしんと全身でぶつかってゆくわたしの中にいながら、私は背後にあるちいさな公園の椅子とか学校の帰りになぜかちょっと寄っていた根っこの混んだ植え込みの脇とか、ミットでボールを受ける音のする灰色の砂利の広場とか、そんなものを見ている。
ももいろのフェリックスのガムを買っていたお店、不思議な匂いのするプール、隣町の脇を長い国道が走っていたこと。
あれは何の帰り道だったっけ?
砂けむりがもうもうとたっていた。

景色を膨らませていくと今ここにいる自分と繋がるのかもしれない、と考えて少しひやりとした。
そんなことをしたら今こんなことを考えているわたしがいつ生きているわたしなのかわからなくなっちゃう。