夜の手前の風景

09/23/2012

こんな風にまた寒い季節を迎えるとは思っていなかった。
春も夏もあっという間に過ぎた気がしていたのに、それでもずいぶんとめまぐるしく寄り道をしたのだ、おそらく。

肌寒い帰り道、潮騒のように秋の虫がないていた。
虫の声は層のようにからだを浸し、とても耳から入ってきているような気がしなかった。
吐く息、吸う息にあらかじめ混ざっているようだった。
一緒になれたらいいのにと、立ち止まる。


夏の終わりはいつも懐かしい。