白塗りで踊る

03/04/2013

舞台は顔を白塗りにしなければならなかった。
リハーサルでわたしはうまくドーランを塗ることができずにバカ殿様みたいになってしまい、舞台へのモチベーションがとてつもなく下がる。
一緒に踊るメンバーは中村恩恵さんと原田みのるくんと井関佐和子さん、あと誰か男の人だった。(もしかしたら恩恵さんの作品であったけれど恩恵さんは出ないのかもしれない。)
パートナリングの多い作品で、わたしはコンタクトがあまりうまくない自覚があるので緊張していたけれど、お互いが糸を程よく引っ張っているような均整のとれた空気がそこにはあった。パートナーはみのるくんだったので、安心もしていた。
舞台前はそれぞれが思い思いに過ごしていて(みんなやりすぎなほどにくつろいでいる)実際に舞台から始まった音楽がかかってきても自分の出番までにはまだ1時間ほどあるとわかっている。
私は実家に帰り、白くて長いすべすべしたソファに寝そべって母と話したり一緒におやつを食べたりするが、実家から東京まで出るのに1時間はかかるな、出番に間に合うのだろうかとにわかに心配になる。
楽屋についてドーランを塗ろうとするが洗顔フォームみたいなかんじで泡ばっかりが出る。これじゃあ白が洗い流されちゃうよ、と困ってしまう。
トゥシューズで何か寒い国の姫を踊るのだった。